「結(よ)いっこ運動」を広めたい。
この運動を続けてから、約20年。
その当時の風潮としては、経済成長期の中で、日本人の性格をうまく捕らえた新しい西洋風の工法や建材などが上昇気流であった。
新しいモノは、人気が高く飛ぶ鳥落とす勢いで皆が、皆が、とびついた。
だが、自分は、日本の気候風土との融合する住まいや地域産業の育成や活性化、また、永年培ってきた世界に誇る日本の伝統技術の継承、まちなみ保全と再生、
また、地元資源である天然ゼオライトの建材としての商品化などなど、その「新しさ」に切り替えることが出来ず、地域を想い温故知新を心に抱き活動を継続してきた。
議論になったときには、どうしても「口数」が多い方向に隅に押されてしまい、受け入れてくれる隙間も無かった。
ところが、このごろようやく世のその流れが変わってきた。
なぜか。
それは、経済成長が低迷、諸外国との環境負荷問題等などが上げられる。
わが秋田県でも、秋田杉と秋田県内の業者に発注すれば、補助金がでるようになった。数年前から。
以前は、外材でも何でも良いから「安いモノが良い」との風潮。その当時から、自分は反対していたのだが、相手にされていなかったのに——-。
つまり、アトリエ あすかの「結いっこ運動」の内容を、世論がようやく理解してきたのかな、と思う。
地元のもの、地元のひと、地元の企業、地元の行政と民間とのきずな。
「安いモノが良い」との発想は、一時的なことで、将来を見据えた永続的な地域活性化を目指す言葉ではない。
地域が善くならないと人も住めない。
現在も、これからも変わらず、である。
今年から、経済状況も環境問題を含め大変革すると思う。
でも、どんな事が起きたにしても、自分の使命は、今まで通りの「結いっこ運動」を続ける事である。
今回は、少し長く書きました。