築12年後 家族構成の変化に伴うリノベーション 「八森の家」
「八森の家」は、HPの施工事例にもあるが、
平成13年の完成であった。
12年前なので、年男ではなく年家である。
当時の家族構成は、30代ご夫婦、幼稚園と
小学生低学年の4人構成としての設計であった。
それが、先日、「実は、母が高齢となり、冬期間だけでも
一緒に住みたい、ということなので、住まいを増築したい」
との、連絡をいただいた。
この住まいは、住まい手が、たいへんに環境問題
(その当時はこの様な家族は本当に少なかった。とにかく、
「地球環境」を大事にしたい、との想いで、電磁波問題、
VOC問題、地域産業問題、地球温暖化問題などなど、
さまざまな面で、お互いに意見が合致していたのである)
に当時から強い思いがあった。
特に、その時期から主流となってきた住宅建築工法には、エネルギーの使いかた
などで、心の底からスッキリしない。そのような展示場を何件も見たが
まだまだ、疑問が残る。
との自論などを持っていた。
上記の主旨から、改良型伝統的木組み工法でのすまい設計を依頼された。
(社会資本地域循環型建築構法であることを認識したのである)
工事中の軸組み段階には、県立大学木材高度加工研究所の当時鈴木有教授や
研究員なども参加してくれて、耐震実験などを繰り返し、
金物を使って柱梁など接合した現代型と、金物をつかわずに木と木を
組合せて柱梁など一体化した接合である、改良型伝統的木組み工法との
外力による耐震性や捻じれ、又は、局部変形などを比較検討するために
振動実験(振幅や周期など)などで、いろいろ計器などを用いて測定した。
このような経過を辿ってきた住まいだが、
家族構成も変わり(現在は、3人家族で、数年後には、夫婦だけになる)
ライフスタイルも変わって来たので、リノベーションの計画に手助けすることになった。