フェニックス タリアセン・ウエスト F.L.ライト 5日目 1 1938
いよいよ、今日はタリアセン視察である。相変わらず砂漠地帯なので青空だらけでジリジリ暑かった。
道路信号に「タリアセン」とある。周辺には人の住んでいる気配はなにもなく、サボテンと石ころと土だらけである。国道から細い市道?に入って500mぐらいで、到着である。
だが、頭に描いてあったタリアセンらしき建物が見えてこなかった。どうも、風が強いので防風のために一段低い場所に建てられてあったので、写真のように一部屋根しか目に入らなかったのである。
タリアセンは、F.L.ライトの自社事務所で使われていたのは、ご存じの通りである。でも、タリアセン・イーストもある。F.L.ライトは、冬と夏の季節差を利用して所員とともに、半年ごとに移動しながら仕事をしていた、とのことである。所員が増えれば、事務所を自分たちで同スパン・デザインを増築しながら、過ごしていた。
三沢先生によると、当初からの「タリアセン」でなく部分的に仕上げ材などが変わっているらしい。
この建物ができて、約80年が経過している。何度も書くが降雨が少ないので、日本の気候風土とは、切り離してディテールや木の使い方などを見なければならない。
建物が、広大すぎて、全体の内部や外部は見たものの自分の頭の中では、未だに全体プラン構成ができていない。
巡回視察方法も案内人付きで、後戻りやもう一度見ることも厳禁で、一度、次の場所に移動すると前の場所には戻れず、まして時間制限で、ただ、連れて行かれながら説明を聞いて見学コースを外れることなく素直に回るのみであったので、自分で構成する時間やフィールドバックする時が無かったからかもしれない。
もっとも、現地案内人は 日本語では説明しないので部分的に三沢先生が通訳したものの要所しか理解は出来ていない。 視察時間は、約1時間であった。
写真の中に、池や噴水はあるが、観光地化されすぎてから造ったもので、当初からはあるはずが無い。
また、芝生もあるが、砂漠地帯なので散水栓で生息できているのであって、当初からの設備ではないことは直ぐにわかる。
最初に、「FRANK LLOYD WRIGHT IN ARIZONA」からの出典写真である。今日から、3回に分けてブログに載せる。
写真のサボテンだが、大きく成長してから枝にあたる部分が出てくるのだそうだ。その枝部分にあたるサボテンの芽がでてくるまでにには、60年ぐらい経過してからでないと出てこないらしい。
したがって、写真右側のサボテンは、100歳以上になるだろう。