実大実験住宅から体験した大地震と建物 5
先回と重なるが大事なことなので、
「3.金物(ビスや通しボルト)の局部的な使いすぎに注意すること。」について、
一言だけ、言わせていただく。
よく、設計事務所や大工職人が、
「この部分は、弱いから金物補強をして、強度を高める」
などと、言う人がいる。
はたして、そうだろうか。
今回の、実験からすると、使い方でそうではないと実感した。
先回も、記述したが、「木と金物」では、ある一定までは、
お互いに、それぞれ力を分担しながら、強度を向上させているが、
ある時点から、木材の強度が、限界を達したときには、
木材が割れて負担力がなくなるのである。
だから、金物補強をする場合は、注意が必要だ。
見た目は、金物をたくさん使っていると、頑丈なように見えるが、
使い方を間違えると、弱点になるので注意をしたい。
とくに通しボルトや長いビスなどの連立した使い方、また、集中的な使い方には
注意をしている。